追憶

ギル菊

冬について

ギルベルト×菊(消失普追憶/「桜前線兄さん」) 足先からといえば誰しも親指か小指を思うだろうに、薬指から春は来る。 男のとはいえ足の爪、まして薬指のそれはあまりにも小さく、手の指一つ重ねれば全て覆い隠せてしまう。まだ冷たい縁側に腰を下ろし一...
ギル菊

ヘタリアde秋ご飯・栗

ギルベルト×菊(東西統一で普消失)北陸の何県とだったか、一緒に冬の道を歩いていて、突然立ち止まられたことがある。――かさかさって、本当に言うんですね――?一歩遅れて足を止め、小首を傾げると、彼女は軽く足踏みをした。足の下で枯れ葉が擦れて音を...
ギル菊

「一つの花」

ギルベルト×菊(今西祐行オマージュ、1947普消失ネタ)一度だけお願いします。それが菊の決まり文句だった。実際、ギルベルトも暇ではなかった。まだ幼いルートヴィッヒの養育に、それを快く思わない諸邦との折衝。いくら賓客扱いだからといって、地球の...
ギル菊

「猫の話」

ギルベルト×本田菊 (梅崎春生オマージュ、1947普消失ネタ R15G)ベネディクト・アンダーソンが「国家は想像の共同体である」と説いたとき、菊ならずとも多くの国は「何を今更」と思ったにちがいない。国は実体を持たない、そんなことは菊たちには...